◆「私は私のままで生きることにした」読了◆

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昨日、キム・スヒョンさんの「私は私のままで生きることにした」を読了しました。純粋に表紙の「人と比べて何になる?」という見出しに惹かれ、即決でした。今の自分の環境・性格を考えると、本当に人と比べてばかりいた人生だったな~と思い…。ノウハウ本ではないものの、読了後の”答えを得た”という達成感と前を向いて”自分を大切にする”という考え方を身に着けることができました。自己啓発本を手に取ることが多い方、人と比べがちで劣等感を抱きやすい方等は、きっと響く一冊だと思います。また進路選択や社会に触れる機会の多くなる学生の皆様にも、ご一読頂きたいです。




1.「私は私のままで生きることにした」~あらすじ~






私たちはみんな、ヒーローになること、特別な何者かになることを夢見ていた。だけど今では、世界どころか自分を救うことに必死な大人になってしまった。中途半端な年齢、中途半端な経歴、中途半端な実力をもつ、中途半端な大人になった私たちは、誰もが大人のふりをしながら生きている。本書には、今を生きる普通の人へのいたわりと応援を詰め込んだ。何が正解なのかわからない世の中で、誰のまねもせず、誰もうらやまず、自分を認めて愛する方法を伝えたい。

【書籍情報】






2.「人と比べて何になる?」人はなぜ劣等感を抱いてしまうのか…?

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p.45「完璧な人生なんてない」
この題目が、自分には一番刺さった内容でした。私は小さいころから、「足が速い」・「勉強ができる」・「資格をもっている」等、自分にはない領域の強みをもっている同世代を見るたびに、劣等感を抱いていました。別に競争をしているわけではないのに、勝手に背比べをしてしまう…。いつもそうやって、人との強弱をつけては「自分の方が上か下か」を図っていたように思います。ただ、この背比べをしてきたことによって、「努力」することを人一倍やってきたように思います。もちろん”やりたい分野に対する努力”ではないので、達成するたびに持ち腐れになってしまうのですが…。





この題目でも、以下のように語られています。

人は、自分に欠けているものをもっている人を見ると、その人の人生は完璧だと思ってしまうものらしい。

そして、このようにも述べられています。

「私たちは、表面だけを見て他人の人生の重みを測るけど、他人の目に映る自分の姿がすべてではないように、私たちの目に映る他人の姿もすべてではない。人はそれぞれ、傷や不完全さを抱えている。傷のない人生なんてない。」

結局、”完璧は無い”ということを、このたった2ページの文章で痛感させられました。もしかしたら、自分の様を見て評価している人がいるかもしれない…。自分もまた、誰かを見て比べ、評価している…。この連鎖を客観視すると、改めて「他人のすべてを見ているわけではない」ことを感じさせられます。

【名言】
まわりが全速力で走っているから、自分が後ろ向きに進んでいるように思えることがある。




3.この本が伝えたかったこと~名言~

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【その誤差と失敗に対する寛大さが、あなたをより安全で自由にするだろう。】

生きていれば、おかしなことも起こりうる。人生にはこのくらいの無駄はどうしても必要だ、人生は常に効率的なんてことはありえない。初めての人生だから、ちょっと難しかった、と思おう。


【私たちが長生きする方法は、手のひらの生命線を手首まで延ばすことではなく、新しい風景と向き合うこと。】

毎日似たようなパターンの生活をするのは、人生の無数の可能性と多様性を圧縮し、自分の人生を失うこと。だから週末には海を見に行こう。仕事の帰り道に違う道を歩いてみたり、新しい人に会ったり、勇気を出して、これまで経験したことのないことをやってみよう。自分に対する固定観念を脱ぎ捨てて、自分にも予測できない自分になってみよう。


【人生とは結局、あいまいさに耐えるということ】

人が占いに頼るのは「すべてうまくいく」という一言を聞くためだけ。”すべてうまくいく”占い師よりも、自分の力を信じた方がいい。


4.~読了後の所感~

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この本では、人の悩みや抱えている無駄なプライド・課題等、その原因から「どのように対処すべきか」まで優しく語られています。本書を通して自分が勝手に抱えていた劣等感(人との優劣)や生き方について、解決の糸口が見えたように思います。自分は「いいね!が欲しくて、意地をはっていないか」、「相手のすべてを見ていないのに、優劣をつけていないか」。妬みや嫉妬は抱きがちですが、いったん立ち止まって物事を見る”土台”を身につけられたのではと…。相手の評価ばかり気にして頑張りすぎるのではなく、自分を大切に、自分の力を信じて周りを幸せにできる人間になりたいと…。そのためには「虎穴に入らずんば虎子を得ず」。





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