「実績ゼロですが、これから頑張ります!」新米診断士の営業に、商工会議所職員が見せた「素の反応」
※この記事は複数の関係者から聞いた話をもとにした複合エピソードです。登場する団体・人物は特定できないよう再構成しています。
先日、私がアドバイザー登録をしている某商工会議所の職員さんとのランチ中。
「聞いてくださいよ〜」と、ちょっと遠慮した顔で相談を受けました。
以下、当日の会話
職員:「先生、今朝、資格取ったばかりの診断士さんが、飛び込みで営業に来ましたよ。」
私:「へえ、飛び込み営業...ナイスガッツですね。どのような内容だったんですか?」
職員:「アドバイザー登録してほしいって。窓口相談とか、専門家派遣の担当に入れてくれと。」
私:「実績は?」
職員:「それが、『実績はまだないんですけど、これから勉強しながら積んでいきます!』って、すごい爽やかな顔で言われて……。どう思います、これ?」
私:「無しですね、それは。プロとしても(笑)」
職員:「私もその場では『検討しますね〜』って流したんですけど、内心『え、その状態でうちの事業者さんとの相談を全うできるか!?』って思っちゃって。」
私:「気持ちはわかります。相談者さんは『診断士』って肩書きだけ見て、知識も経験もある人が来ると思って相談するわけですし。」
職員:「そうなんですよ。『勉強しながら』って、相談される側からしたら実験台にされてる感覚じゃないですか。」
私:「まあでも……その人が全部間違ってるとも言い切れないんですよね。」
職員:「え、そうなんですか?」
私:「『実績がないから待つ』だけだと、一生実績は積めないので。 問題は「やり方」であって、「行動したこと自体」は悪くないです。」
職員:「なるほど……。具体的にはどういう認識ですか?」
私:「シンプルに、『順番』を間違えてると思います。いきなり実案件のアドバイザー枠を取りに行くんじゃなくて、まずは無料相談会のサポート役とか、先輩診断士の案件に同席させてもらったりとか。実績がない人向けの『助走』ってちゃんとあるので。「プロボノ」なんて言いますね。」
職員:「確かに、サポーターだろうが、”経験の有無”を見ますので、その違いだけでも好印象です」
私:「商工会議所さん側からしたら、『いきなり本番』を任せるリスクがありますよね。飛び込みで来られても、正直判断のしようがないというか。」
整理
この会話、実はよくある構図です。整理すると、こういうことだと思います。
- 「実績がないから信用されない」は正しい:相談される側は「経験に裏打ちされた判断力」にお金や信頼を向いているので、いきなり本番案件を任せられるのは筋が悪い
- それでも「実績がないから何もできない」は間違い: 実績は「作る」ものであって、待っていても勝手に降ってくるものではない
- 順番の設計が全て:いきなり本丸(有償のアドバイザー登録)をとりに行くのではなく、①無料相談会・専門家派遣のアシスタント枠、②先輩診断士の案件への同行・下積み、③自分の得意分野に絞った小さな実績作り、という段階を踏むのが定石
- 「勉強しながら」は禁止句に近い:本人にとっては謙虚なつもりでも、相談する側には「実験台にされる」不安として伝わる。
↑神奈川県の診断協会では、プロボノネットワークが構築されている
ちなみに、商工会議所によっては「そういった新米診断士を応援したい」と考え、有償アドバイザー登録を薦めてくださるケースもあります。しかしながら、対価をもらって仕事をするプロコンサルタントとして、「何ができるのか・どのような価値を提供できるのか」を明確にもっておくことが必要だと思います。
※この強みや実績は、唯一無二でなくても良いですし、サポーター役の立場での実績でもOKだと考えます
まとめ
「実績がないから」と何もしないよりは百倍マシ。でも、いきなり本丸を狙うより、まず「助走」を作るほうが、結果的に近道だったりします。
あなたが今、実績ゼロから資格を活かしているなら――まずは無料相談会の裏方から、始めてみてはどうでしょうか。
※この記事は複数の関係者から聞いた話をもとにまとめた複合エピソードです。